トクホ申請の「蹴脂茶」 作用機序を疑問視 食安委(2015.2.12)
エノキタケ抽出物を含み「体脂肪が気になる方や肥満気味の方に適する」旨の特定保健用食品に係る表示許可申請がされた茶系飲料「蹴脂茶」について、食品安全委員会の新開発食品専門調査会は「安全性を評価することはできない」などと結論した報告書案をまとめ、3日の食品安全委員会で報告した。
報告書案によると、調査会は申請者が説明する作用機序について「生体内において実際にその機序で作用していると判断するには十分なデータが示されてない」などと指摘。仮に説明通りならその作用による健康影響を評価する必要があるとし、提出された臨床試験データでは有害事象は何ら認められていないが、「提出された資料からは安全性を評価できない」と判断した。
蹴脂茶の作用機序について申請者は、脂肪細胞に対するβ3アドレナリン受容体刺激作用を説明。消費者委員会の新開発食品調査部会もこれを了承していた。今回の審議結果のパブリックコメントが4日から来月5日まで行われる。なお、蹴脂茶の申請者は㈱リコム。