景表法などの法令遵守、半数が取組み 東京都が調査(2015.4.23)
東京都は、景品表示法と特定商取引法の法令遵守に対する事業者意識の実態を調査した結果を公表した。調査は昨年9月から10月にかけて、両法に関わりがあるとみられる都内の事業者団体など549機関にアンケートしたもの。回答数は259機関で回収率は47%だった。
両法いずれかについて、法令遵守のための取組みを行っていると回答した機関は約51%(131機関)と半数に及んだ。その取組内容(複数回答)は、会員などへの情報提供が最も多く、自主基準策定、修会・講習会の実施がこれに続いた。このうち自主基準の中身は、景表法では公正競争規約が6割、特商法ではガイドラインが6割だった。取組開始時期は7割が5年以上前からだったが、1年以内、3年以内など、比較的最近はじめたところも1割あった。
一方、法令遵守に取組んでいない機関(109機関)の理由は、会員に対応を任せている(53%)、業界として問題が発生していない(35%)、業界・事業者にとり守るべき法律としての優先順位が低い(23%)だった。
都が両法に関する事業者団体等の取組みについて調査したのは初めて。担当者は「インターネット通販事業者は景表法への意識はあるが、特商法への対応意識は低かった。目的は実態把握だが、今後、都の施策などに反映できるものはしたい」と語った。