北海道バイオ産業、売上見込み566億円 14年度(2015.7.9)
北海道経済産業局は6月23日、2014年度(平成26年度)の道内バイオ産業の売上高が566億円になる見込みとの調査結果をまとめた。前年度比3.0%(17億円)増で、平成11年度の105億円に比べ約5.4倍の規模となる。経営状況は76.8%の企業が黒字となり、3年連続で75%を超えた。
調査は道内に本社や事業所を置くバイオ企業143社を対象に、2月にアンケート調査、4~5月にヒアリング調査を行いまとめた。有効回答数は114社で回答率は80%。結果は同日発刊の「北海道バイオレポート2015」に掲載した。
分野別売上高は「機能性食品・化粧品」(52社)が同7.3%(15億円)増の220億円と高い伸びを見せた。「医療・医薬」(18社)は117億円、「研究支援」(14社)は145億円、「アグリバイオ」(9社)は78億円で、いずれも前年度と同水準。売上の伸びのほとんどは「機能性食品・化粧品」が貢献したことになる。
経営状況は75社が「黒字が継続」で、8社が「赤字から黒字に転換」と回答。分野別の黒字企業は、「機能性食品・化粧品」が40社、「医療・医薬」12社、「研究支援」が11社だった。
研究開発投資は前年度比11.0%増の37.5億円で2期連続増。「医療・医薬」が24.3億円と多く、「機能性食品・化粧品」が8.5億円で続いた。設備投資額も同9.7%増の19.1億円で2期連続増だった。
なお、「機能性食品・化粧品」の企業に今後関心がある取引先を聞いたところ(複数回答)、「機能性食品・化粧品」(48社)に続き「医療・福祉」(25社)を挙げる企業が多かった。特に「医療・福祉」は機能性食品等の新たな販路として関心が高まっているという。