日本ランチェスター、新工場建設に着工(2015.7.23)
健康食品受託製造の日本ランチェスター工業㈱(兵庫県三田市)は10日、神戸市北区に建設する新工場の建設に着工した。来年4月からの本格稼働を目指す。受託件数と生産量の拡大を受けて現工場(三田市西相野)がかなり手狭になっていた。新工場の稼働に伴い、生産量を倍増以上させる。
新工場の建設に当たっては、日本政策金融公庫から先月、8億円の低金利融資を受けた。中山間地域活性化資金として融資されたもので、公庫神戸支店では、融資を決めた理由について、新工場建設が沖縄・与那国島の「産業発展に大きく寄与する」と説明している。
同社は、与那国島産「長命草(ボタンボウフウ)」を原材料にした健康食品の受託製造を手掛けている。与那国では長命草の栽培が基幹産業の一つになるまで急成長しており、公庫では、新工場建設が長命草生産者との取引量拡大につながると判断、限度額いっぱいでの融資を決めた。
新工場は、キリンビール神戸工場などが展開する「神戸リサーチパーク」内に建設する。敷地面積約1万6500平方㍍に、延べ床面積3300平方㍍、2階建ての工場を建設する計画。健康食品の製造だけでなく、沖縄産ハーブなどを健康食品に応用するための研究開発なども行える施設にしたい考えだ。
来年の新工場竣工に伴い現工場は閉鎖し、本社も神戸市北区に移転する予定。同社は1976年に大阪で設立し、85年に兵庫に移転。03年から長命草健康食品の受託製造を手掛けて以来、業績を堅調に伸ばしていた。沖縄の農業組合などと連携し、各種沖縄産ハーブの栽培も手掛けている。