22品目で難デキ最多 機能表示食品の関与成分(2015.12.24)
機能性表示食品として届出のあった機能性関与成分について、今月15日までに消費者庁が公開した届出情報から集計したところ、血糖値上昇を抑える機能などを表示する「難消化性デキストリン」が22品目で最多だった。次いで、目の黄斑部の色素量を維持する働きなどを表示する「ルテイン」が15品目、肌水分保持機能の「ヒアルロン酸Na」、内臓脂肪を減らす機能などの「葛の花由来イソフラボン(テクトリゲニン類として)」が10品目ずつで並んだ。これら4成分で届出全体(169品目)の3割強を占める。
また、腸内環境を改善する機能などを表示する、ビフィズス菌や乳酸菌などプロバイオティクスの届出件数も多く、計15品目。森永乳業のビフィズス菌BB536が新たに加わるなど増加傾向にある。乳酸菌では雪印メグミルクが届け出た、ガセリ菌SP株を関与成分とし、内臓脂肪を減らす機能を表示するヨーグルトの売り上げ好調ぶりが伝えられている。
難消化性デキストリンを配合した機能性表示食品の分類を見ると、22品目のすべてがサプリメント以外の加工食品。とりわけ飲料類が目立つ。特定保健用食品の関与成分として高い実績を誇る同成分が、機能性表示食品でも幅を利かせている格好だ。
一方、ルテインについては、味覚糖が届け出たキャンディを除く全てがサプリメント。制度施行前から機能性関与成分として注目度が高かったルテインだが、期待にたがわず順調に届出実績を伸ばしている。
他方で、同様に期待感の大きかったEPA・DHAは7品目と、やや奮わない。機能性表示を見ても、トクホで表示許可実績のある中性脂肪低下に関してのみと、同成分に期待できる機能性が消費者に伝えられているとは言い難い状況だ。文献数は多い一方で、被験者が最大のネックになっていると見られる。
届出情報 1週間更新無く
消費者庁による機能性表示食品の届出情報更新は22日も行われず、今月15日に1品目が追加されたのを最後に止まったままとなっている。11月には計9回の情報更新が行われ、計29品目が新たに追加されたが、今月の更新回数は15日までに6回、追加商品数は18品目にとどまる。
届出件数が100品目を超えて以降、情報更新の頻度と追加品目数は増加傾向にあった。その中での情報更新の停滞で「届出受理スピードが遅い」とする事業者からの不満の声が、再び高まる可能性もありそうだ。ただ、情報更新が1週間以上行われないケースは以前にも見られていた。