日中に眠気、男女4割 20~40代睡眠の質に不満(2015.12.24)
日中に眠気を感じている人の割合が男性で38%、女性では43%と男女ともおよそ4割に上ることが、厚生労働省が9日に発表した2014年国民健康・栄養調査の結果で分かった。男性3311名、女性3812名を対象に、睡眠の質について尋ねたもので、回答数としてはこれが最も多かった。
また、「睡眠全体の質に満足できなかった」と答えたのは男性22%、女性23%と、「睡眠時間が足りなかった」と答えた人の割合(男性23%、女性28%)と比べてやや少なかったが、男女共に2割を超えた。
「睡眠全体の質に満足できなかった」と答えた人の割合を性別、年代別に見ると、最多は女性30代の33%(回答数152名)。次いで多かったのは女性20代の30%(94名)、男性30代の29%(122名)、女性40代の29%(170名)と、特に20~40代女性の回答数が多かった。
一方で、60代以上は男女共に20%を下回った。また、日中に眠気を感じたり、睡眠の質に満足できなかったりするようなことはないと答えた人の割合は男性33%、女性29%と、「日中、眠気を感じた」と答えた人に次いで割合が多かったという。
なお、睡眠に関わる働きを表示する機能性表示食品はこれまでに味の素の「グリナ」など4品目が届け出られている。
受託各社で期待の声
これまで健康食品の枠のなかでは公に訴求されてこなかった睡眠改善や快眠などの機能表示が、機能性表示食品の届出受理により市場に流通するようになって数カ月が経つ。〝眠〟を表示する関連商材の届出は4品が受理され、うち2品が市場投入されている。
グリシンを関与成分に「グリナ」の提案を進める味の素は14年度の販売実績が110%と伸張、8月から機能性表示食品として販売を始める今年度も2ケタ伸張を目指すなど、積極的な販促活動を展開する。一方、テアニンを製造する太陽化学では、子会社のタイヨーラボで届出受理し、来年早々にも最終商品を導入する予定で準備を進めている。テアニンの市場提案では伊藤園が8月にスティック型インスタント麦茶で販売を開始している。
弊紙が健康食品受託メーカーへ行った調査でも、睡眠を機能表示に推す声は複数見られるなど、来年以降に市場を大きく拡げる可能性は高い。