農水省 機能性成分をJAS化 カテキン、β-クリプトなど(2018.2.22)
農林水産省は20日、「農林物資規格調査会」(JAS調査会)を開催し、昨年制定した改正JAS法に基づき、新たにウンシュウミカンのβ-クリプトキサンチンなどをJAS規格とすることを決定した。機能性成分のJAS規格化は初の事例。農産物の機能性に着目した品質基準の取り組みが活発化しそうだ。
新たに規格化が決まったのは、ウンシュウミカン中のβ-クリプトキサンチン測定方法、同べにふうき緑茶中のメチル化カテキン、日持ち生産管理切り花の三つ。機能性成分のJAS規格化は初めてとなる。
今回の規格化は、昨年6月に制度化された改正JAS法に基づくもので、同法では、新たに流通管理や機能性成分などにもJAS規格(JASマーク)の適用が可能になっている。
農水省では、農産物の高付加価値化に繋がる機能性成分のJAS化に積極的に取り組む考えで、同省の公表資料によると、現在、トマト中のリコピン測定法、ホウレンソウ中のルテイン測定法、ルテイン高含有ホウレンソウ(寒締めホウレンソウ)の栽培管理方法などが、次のJAS化の候補に挙がっている。
一方、消費者庁では、機能性表示食品制度での生鮮食品の届出拡大策を検討中で、農水省ではこうした動きも合わせて、農林水産物の需要拡大、輸出促進を図っていく考え。