エクオール 大塚製薬が拡販 全国DgSで新製品 (2018.3.8)
【写真=ゼリー飲料型サプリの「エクエル ジュレ」】
大塚製薬がエクオール配合サプリメント「エクエル」の拡販に乗り出す。これまで自社通販以外の販路は医療機関や調剤薬局に限定してきたが、4月3日にエクエルブランドの新製品を投入し、これを全国のドラッグストアなどで展開する。エクオールにはエストロゲン作用があり、更年期女性への有効性も示唆されているが、新製品ではそれに加えて美容の面からもアピールする。
新発売するのはゼリー飲料型サプリ「エクエル ジュレ」。大豆を乳酸菌で発酵させてつくる同社独自エクオール(大豆胚芽乳酸菌発酵物)のほかに、コラーゲンペプチドやカルシウムも配合する。
2014年発売の既存エクエルはサプリ形状の食品。既存品ではエクオールの1日あたり摂取目安量を10㍉㌘としているが、新製品は5㍉㌘に抑えた。配合量の根拠について同社は、「エクオール産生者が日常の中で産生している中央値レベルを補える量」と説明している。
2月27日にメディア向けの発表会を都内で開催。そこでの同社の話によれば、エクオールの認知率は医療従事者で現在70%、そのうち産婦人科医はほぼ100%。更年期以降の一般女性でも48%に達している。一方、商品名エクエルの認知については「機能が謳えないためエクオールとエクエルを結びつけられず苦戦している」といい、一般認知は3割にも満たないとした。
成分名としての認知が高い背景には、エクオールに先鞭をつけた大塚製薬以外にも複数の企業が配合品を販売していることがありそうだ。そのような中で大塚が拡販に乗り出すことで、一層の認知向上につながる可能性も考えられる。
ただ、食品用エクオールを原料供給できる先は極めて限定的であり、それに加えて「代理店に問い合わせたら2年後などと言われた」(業界関係者)という話も聞こえてくる。将来有望な素材であるにもかかわらず、そのあたりが残念なところ。