OTC薬協 18年度重点活動 「健康自助努力基本法」制定目指す (2018.5.24)
国民の健康自助努力推進奨励基本法(仮称)──そんな法律の制定に向けた調査研究を、日本OTC医薬品協会が今年度から始める。「簡単にいえばセルフメディケーションやセルフケアに関する理念を定めた法律をつくってもらおうという要望だ」と協会長の佐藤誠一氏(佐藤製薬社長)。
協会幹部は、国民の健康づくり運動「第二次健康日本21」(2013~2022年度)の後継的な役割を担う基本法にしたい考えを示している。
佐藤会長は21日、協会の今年度事業活動計画について記者会見を行った。「ヘルスケア基本法」と呼べなくもない同基本法制定に向けた取り組みは、8つ掲げた重点活動項目の一つ。新規の取り組みとなる。
健康寿命延伸に向けた健康維持・増進のために、OTC医薬品業界も今後一役買っていきたい考えのようだ。基本法の仮称を「セルフメディケーション推進奨励」としなかったところに、そんな狙いが透けて見える。
基本法は、重要な国の制度や政策に関する理念や基本方針を示したり、そのために講ずべきことを定めたりしたもの。国や国民などの義務、責務も示されることから佐藤会長は、国民自発的な健康維持増進の理念を定めた基本法が制定されることで「一人ひとりが自身の健康に関心をもち、健康維持・増進に取り組むことが国民の責務になる。責務が明確になることで健康寿命延伸につながる」という。
むろんOTC医薬品業界のみで同基本法の制定を目指す考えではないようだ。ヘルスケアに関連する業界団体との連携も視野にあることを別の協会幹部は示唆。連携先の念頭に健康食品業界があるのかどうかは分からないが、乗らない手はなさそうだ。
【写真=佐藤誠一 会長(佐藤製薬社長)】