日本薬剤師会 崩壊性検証 今年度44品目に拡大 (2018.5.24)
日本薬剤師会が毎年度実施している機能性表示食品の崩壊性検証試験に関して、2018年度は品目数を大幅に増やして実施する。同会の山本信夫会長が、4月26日定例会見で明らかにした。
同会はこのほど「平成30年度医薬品形状の機能性表示食品を対象とした崩壊試験」の実施を各都道府県の薬剤師会、同会所属の試験センターに依頼した。
今年度の試験は、機能性表示食品の届出件数が増加していることを踏まえ、試験する品目数を最大44製品(錠剤・カプセル剤形状)までと大幅に増やす方針。
試験方法は、従来と同様の第17改正日本薬局方一般試験法「6.09崩壊試験法」によるもので、日本薬剤師会学術業務課によると、「試験対象とする商品の選択の条件は特に決めていない」としている。
薬剤師会による健康食品を対象とした崩壊性検証試験は、2015年度のパイロットスタディから毎年度実施しており、16年度からは機能性表示食品を対象としている。15年度の試験では、試験した14製品中7製品、16年度は22製品中5製品が不適合とされ、17年度は13製品中3製品が不適合だったことを公表している。
薬剤師会では、各試験の詳細に関して、「現在、16年度の試験内容について公開を準備中であり、現段階では試験を行った商品名の公開は考えていない」(学術業務課)という。
同会による機能性表示食品の崩壊試験に関しては、昨年12月13日に開催された消費者庁など主催のリスクコミュニケーション「健康食品に関する最近の話題~健康食品との付き合い方を考える」で、日本薬剤師会の渡邉和久常務理事が、試験結果などを消費者庁にも報告していることを明らかにしている。同庁は、それを疑義情報として扱っている可能性がある。