小林製薬 杜仲葉で届出受理 血圧訴求で 関与成分ゲニポシド酸(2018.11.8)

小林機能性③

【写真=通販で展開する「杜仲源GX」(消費者庁ホームページより)】

 杜仲葉に含まれる配糖体の一種、ゲニポシド酸を機能性関与成分にしたサプリメントの届出が受理され、10月24日に公開された。届け出たのは小林製薬。これまでルテインやイチョウ葉フラボノイド配糖体などを関与成分とした機能性表示食品を4アイテム上市しているが、独自原材料での届出受理は初。特定保健用食品としても許可実績のある成分で、トクホ同様の血圧に働きかけるヘルスクレームを表記した商品を市場投入する。

タブレット品通販限定
 届け出た商品名称は「杜仲源GX」。届出表示は、「杜仲葉由来ゲニポシド酸には高めの血圧を改善し、健康な血圧を維持する機能が報告されています」。機能性関与成分に関する研究レビューで届け出た。

 現在同社が手掛ける杜仲茶関連製品は、ペットボトル飲料や茶葉、サプリメント、トクホなど複数品を通販、店販市場に流通させている。「杜仲源GX」は、通販限定で展開する。販売時期は「現在調整中」(同社広報)としている。

 同社の杜仲茶事業は、2003年に日立造船バイオの杜仲茶関連事業を譲受してスタート。以降、日立造船時代に見出したゲニポシド酸の機能性の進展に加え、抗肥満に働く配糖体のアスペルロシドを新たに見い出し、これまで研究を蓄積してきた。アスペルロシドが胆汁酸の分泌を促進し、脂質の代謝を高めることで脂肪を減らすことなどをマウス試験で確認している。杜仲葉の抗肥満に関する研究成果では、日本杜仲研究会が最新の研究成果を定期的に発表し、昨年は「杜仲葉配糖体アスペルロシドの抗メタボリックシンドローム作用」を報告、今年は成人男性対象の杜仲葉エキス配合食品摂取による食後血中脂質動態の検証を発表している。

 また同社では、杜仲茶に微量に含むアスペルロシドを高含有させる栽培法や、効率的に濃縮させる製法を確立させ、同成分高含有のサプリメント「スリム杜仲粒」の販売を14年から始めている。

アスペルロシド届出視野に
 同社では、アスペルロシドについても機能性表示食品として届け出る意向だが、「ヒト対象のエビデンスはある程度揃ってきているが、さらに研データを増やし、商品としての完成度を高める」(研究担当者)としており、同成分を関与成分とした届出はもう少し先になりそうだ。

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