ヤクルトヘルス ケール新品種の研究加速 (2018.12.6)
ヤクルトヘルスフーズは11月27日、機能性表示食品としての活用を視野に入れた青汁素材の研究を行う寄付講座を信州大学農学部に開設すると発表した。研究対象はケールの新品種とされる「ハイパール」。寄付講座では、ヒトを対象にハイパールの有効成分の体内動態や作用機序の解明、新規活性成分の探索などの研究を推進していく計画だ。
ハイパールはキリンホールディングスと長野県が共同研究し、2010年に育成に成功した品種。ヤクルトヘルスフーズと長野県が育成者権を保有している。この権利を用いて、ヤクルトヘルスフーズとヤクルト本社では、以前からハイパールを使った青汁製品を一部地区限定で販売している。
このほか、ヤクルトヘルスでは、信州大学農学部とハイパールに関して共同研究を進め、ハイパールまたはその加工物を有効成分とするもので、15年に「老化に伴う身体的症状の発現遅延剤」の名称で特許出願している。今回の寄付講座の開設によって研究を加速させる狙いとみられる。
発表によると、講座開設日は12月1日。開設期間は2年間で、寄付金額は計2000万円。講座責任者は信州大学農学部准教授の片山茂氏、教員は同特任准教授の大野智弘氏、同助教のチャワリットポン スパッタ氏が務める。
また、寄付講座では、将来的な科学技術の発展に貢献できる人材育成も行うという。