イソフラボン、妊活で広がれ (2020.7.9)
イソフラボンの需要を底上げしようと、麹菌発酵大豆イソフラボンの原材料供給を手掛けるニチモウバイオティックス(東京都港区)が消費者に向けたアピールに乗り出している。今年6月から交通広告を複数の路線で開始。今後1年間にわたり、健康・美容と妊活のために、大豆イソフラボンを摂り入れる必要性を女性に訴える。
原材料事業者が交通広告
交通広告は、首都圏路線の都営三田線、西武池袋線、都営大江戸線、都営新宿線、京王線の計5路線で6月9日から順次開始した。妊産婦の車内での安全性、快適さを確保するためのマタニティマークとタイアップした広告を優先席付近に掲出。また、女性専用車両のすべてのつり革を使用して、女性の健康・美容をサポートできることをアピールする「つり革ジャック広告」の2本立てで、イソフラボンの摂取を女性に啓発する。
原材料事業者が消費者、生活者に向けた広告宣伝を行うのは珍しいが、同社は消費者向け最終製品の販売も手掛ける。そのため、今回のプロモーション活動は「一義的には自社製品の売上拡大が狙い」(天海智博社長)。
それに加えて、「妊活の分野で女性に認知されているのは葉酸ばかり。しかし、当社の大豆イソフラボンにも妊活向けのエビデンスがある。広告を通じて、妊活中の女性や更年期の女性にイソフラボンをもっと活用するよう促していきたい。イソフラボン市場全体の拡大にもつながる」(同)と狙いを話す。
今回の交通広告のキャッチコピーは、〝本気のイソフラボン〟とした。同社が製造販売する麹菌発酵大豆イソフラボン『AglyMax』は、ダイゼインを豊富に含み、かつ、アグリコン型であるため一般的な大豆イソフラボンと異なる点、米ハーバード大学をはじめ国内外の大学研究機関、医療機関などとの30年間に及ぶ共同研究を通じて機能性に関するエビデンスを多く蓄積してきた点などを背景に、一般的な大豆イソフラボンとは異なる〝本気の〟大豆イソフラボンとして打ち出すことにした。
この時期に同社として初の広告キャンペーンを開始した狙いには、7月下旬に開幕予定だった東京五輪・パラリンピック大会があった。「首都圏にいつもより多くの人が集まることになる。当然、女性も多くいらっしゃる。それに合わせてアピールしようと考えた」(同)という。
大会は新型コロナウイルスの影響で来夏に延期となってしまったが、広告展開は予定通り実施。「本気の妊活に本気のイソフラボン」のキャッチコピーとともに、同社の麹菌発酵大豆イソフラボン配合サプリメントで妊活を応援するマタニティマークタイアップ広告は、都営三田線の車両の一部で今後約1年間にわたり目にすることができる。
同社製の大豆イソフラボンには、不妊の女性が不妊治療と併用することで妊娠に至った症例が複数報告されており、同素材を配合したサプリメントは、日本各地の産婦人科など医療機関で取り扱われている。
【写真=マタニティマークとタイアップした広告。〝本気のイソフラボン〟とアピール。今後1年間にわたり都営三田線の優先席付近(一部車両)に掲出される】