エラグ酸で新機能表示 体重管理機能 (2020.9.10)
【写真=「エラグ酸」を機能性関与成分として、DHCが新たに届出たサプリメントの表示見本(画像は消費者庁届出DBより)】
9月2日の機能性表示食品の届出情報更新で、原材料由来名のない「エラグ酸」を機能性関与成分にしたサプリメントの届出が公開された。由来名なしエラグ酸は、以前から届出例のある成分。しかし、今回の届出はヘルスクレームが全く異なり、体重管理機能を訴求する。
従来の由来名なしエラグ酸の届出表示は「冷え」に対する機能を訴求するものだった。一方で、新たな届出では、「肥満気味の方の体脂肪、血中中性脂肪、体重、ウエスト周囲径の減少をサポートし、高めのBMI値の改善に役立つことが報告されています」と表示する。
届出者はDHC。「ウエスト気になる」を商品名とするサプリメントを届け出た。
同社は、以前に同一名称の機能性表示食品サプリメントの届出を行っており、販売も進めてきた。新たな届出のヘルスクレームは前の届出とほぼ同じで、商品パッケージ見本も前の届出と大差ない。ただ、機能性関与成分名が異なる。
前の届出の機能性関与成分名は、アフリカマンゴノキ由来エラグ酸だった。一方、由来名は消えたものの、新たにに届け出た「エラグ酸」も、アフリカマンゴノキに関連するもの。届出資料によると、機能性関与成分を含む原材料名は「アフリカマンゴノキエキス末」とされている。
また、新たな届出ではエビデンスが拡充されている。前の届出では、文献1報を採択した研究レビューを届け出ていたが、新たな届出では2報に増加。増えた文献は日本人を対象にしたものだ。
前の届出の研究レビューでは、カメルーン人を対象にした文献のみを採択。新たな届出では、日本人に対する有効性を示す臨床試験データを通じて、届出表示(体重管理機能)に関するエビデンスを拡充、補強した形となっている。
今年5月以降、アフリカマンゴノキ由来エラグ酸を機能性関与成分にした届出が取り下げられる動きが見られていた。そのなかで新たに公開された、機能性関与成分名を変更するとともに、表示する機能性の科学的根拠を拡充した届出。今後、同様の届出の公開が相次ぐ可能性が高い。