9月の家計調査 サプリ支出 増加止まる (2020.11.26)
今年4月以降、前年同月比で平均25%台のプラスを示していたサプリメントなど健康保持用摂取品の1世帯あたり支出金額が、9月は減少に転じ、物価変動を除く実質で22.3%の大幅なマイナスとなった。金額では1057円と、かろうじて1000円台を維持した格好。
総務省統計局が11月6日公表した2020年9月分家計調査(二人以上世帯)でわかった。健康保持用摂取品の消費支出金額の減少は今年1月以来8カ月ぶり。
前年の同じ月は実質で17.6%の増加(1341円)。消費増税に伴う駆け込み需要も影響した可能性が考えられる2ケタの伸びだったことを考慮する必要があるものの、20%以上の落ち込みは10月以降の消費動向が強く懸念されそうだ。
世帯別支出額を見ても、9月は勤労者世帯、勤労者以外の世帯ともに大幅減。勤労者世帯は803円となり前年同月比は名目で23%の減少。勤労者以外の世帯は同22.5%減の1307円だった。勤労者以外の世帯の支出額は6月以降1800円台で推移していたなかで、9月は一気に500円前後も支出が落ち込んだことになる。
ただ、日本通信販売協会による、会員企業約130社を対象にした9月の通販売上高調査は、家計調査とは異なる結果を示している。9月の健康食品の売上高は前年同月比で3.1%のプラスだった。増加は4カ月連続。
家計調査によると、9月は消費支出金額が全体的に落ち込んだ。前年同月比は実質で10.2%の減少と大幅なマイナスだった。金額は26万8963円だった。駆け込み需要に伴う反動減や、新型コロナウイルス感染拡大が影響したとみられる。減少は昨年10月の消費増税以来10カ月連続となる。