家計調査、3月はプラス サプリ支出 減少傾向から回復したか(2021.5.13)


 総務省統計局が5月11日に公表した2021年2月の家計調査(2人以上世帯)結果で、サプリメントなど健康保持用摂取品の1世帯あたり支出額が2カ月ぶりに増加した。支出額は1181円と今年初めて1100円台に乗り、前年同月比は、物価変動の影響を除いた実質で7.8%増加した。

 世帯別の1世帯あたり支出額は、勤労者世帯が878円となり、前年同月比は名目で11.8%増。勤労者以外の世帯は、同10.3%増の1599円で、それぞれ2ケタ増加した。健康保持用摂取品の主な消費層と考えられる勤労者以外世帯の増加は2カ月ぶり。また、支出額が1500円台となるのは、20年12月(1550円)以来3カ月ぶりとなる。

 健康保持用摂取品の支出額が増加したのは、今年1月以来2カ月ぶり。ただ、今年1月の増加率は、前年同月が9%のマイナスと大きく落ち込んでいた中で、1.9%にとどまっていた。

 それを考慮に入れると、約22%減少した20年9月以来続いていた減少傾向がおさまり、増加に転じたと見ることもできる。前年3月の支出額は1092円、前年同月比は5.6%の増加だった。

 ただ、20年4月から8月の5カ月間は、支出額の前年同月比が最大約52%の大幅な2ケタ増が連続し、支出額も1200円を下回らなかったことを踏まえれば、健康保持用摂取品の支出額は低調に推移しているといえる。日本通信販売協会による月次通販売上高調査における健康食品の売上高推移と比べて、温度差がかなりある。

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