メタボ対策の改善見られず 内閣府13年版「食育白書」(2013.6.6)
政府は5月31日、2013年版の食育白書を閣議決定した。内閣府が行った「食育に関する意識調査」結果による、メタボリックシンドローム予防や改善のための適切な食事、運動等を継続的に実施している割合は40.2%で、第2次食育基本計画策定時の10年度調査(41.5%)よりも低下。50%以上としている目標達成への改善は見られないとした。一方、栄養バランス等に配慮した食生活を送っている割合は同5.5ポイント増の55.7%(目標値60%以上)、よく噛んで味わって食べるなど食べ方に関心のある国民割合は同2.8ポイント増の73.0%と(同80%以上)と改善傾向にある。
メタボへの対応は、半年以上継続して実施している割合を出したものだが、10年度調査、11年度調査とも40%をわずかに上回る程度で横ばいとなっており、この調査結果をみる限り、メタボ対策は長続きしない傾向が見て取れる。一方で「現在していないし、しようとも思わない」という、いわゆる無気力回答は17.0%と、10年度調査の21.1%よりは低下しており、何らかの対応策が必要との意識は高まりつつあるといえそうだ。
なお、食育に関心を持つ割合(目標値90%以上)は、10年度調査比3.7ポイント増の74.2%とわずかながら増えたがほぼ横ばいであり、目標との隔たりはまだ大きい。朝食欠食率は、20~30歳代男性の割合(同15%以下)が同3.7ポイント増の32.4%と悪化しており、白書も改善は見られないとしている。
一方、食生活に関する関心度では、「関心がある」「どちらかといえば関心がある」との回答合計が最も多かったのが「食品の安全性に関すること」の94.5%で、「生活習慣病の予防や健康づくりのための食生活」91.8%と高かった。