性機能改善で有効性 シトルリン研究会で報告(2014.9.25)
シトルリン研究会(事務局・協和発酵バイオ㈱)主催の第6回シトルリン研究懇談会が19日、都内で開催され、L‐シトルリンの動物投与試験で確認された勃起機能改善作用を名古屋市立大学大学院医学研究科の木村和哲教授が報告した。
木村教授は、テストステロンが低下した状態の内分泌性勃起不全(ED)および外傷などに伴う動脈性EDのモデルラットを作成し、シトルリンを投与。その結果、いずれに対しても勃起機能改善が認められたという。
また、その作用機序については「NO(一酸化窒素)産生増加と、陰茎海綿体平滑筋膠原繊維比率の改善が伴うものだと示唆される」と説明。シトルリンを経口摂取すると体内でアルギニンに変換され、NO産生を促進することが知られる。
木村教授はこの研究を行った動機を「(ED治療薬)PDE5阻害剤の無効例が存在している。本当に困られている患者さんが多い」と説明した。
シトルリンの性機能改善作用を巡っては、近年で不妊症治療の現場で活用されている場合もあり、実際に取り入れている「ウィメンズクリニック南青山」の小杉好紀院長は、「少ない場合で750㍉㌘、多いと1.5㌘から3㌘飲んでもらっている」という。