食品表示基準案に反論相次ぐ 24日の消費者委部会(2014.9.25)
消費者庁は9月24日、来年6月までに施行を予定する食品表示法に基づく食品表示基準案をまとめ、同日開催された消費者委員会の食品表示部会に提出、意見を求めた。同基準案は昨年12月から今年6月にかけて、同委の専門調査会での議論を経てまとめた当初案(パブコメ案)から、その後のパブリックコメントで集まった意見を反映して修正が加えられたもの。同部会は10月3日も審議を行い、答申を取りまとめる予定にしている。
この日は栄養表示に関する当初案からの修正箇所を中心に審議した。特に栄養表示については、義務表示事項のナトリウムから食塩相当量への変更は当初案の通りだが、任意でナトリウムを表示する場合、現行認められているナトリウムの次にカッコ書きで食塩相当量の表示を可能とする修正に部会の委員から反論が相次いだ。また、減塩など栄養強調表示の相対表示でも、保存性や品質確保の観点から特例を認めるとの修正が行われたことについても、反対する委員が多かった。
このほか、栄養表示の義務化を免除する零細事業者を、当初案の消費税法に基づく小規模企業者から、当分の間、中小企業法に基づく小規模企業者とする拡大案についても、態度を留保する委員が相次いだ。
なお、今回審議する基準案は、9月26日まで意見募集を行っている食品の新たな機能性表示制度や、栄養機能食品に関する部分は含まれない。