微粉砕など技術力提案 顆粒スムージーも 三生医薬 (2014.10.9)


 健康食品受託製造の三生医薬㈱(静岡県富士市)は、機能性素材をナノレベルにまで粉砕する「超微粉砕」加工技術を確立し、この技術を活用した健康食品の受託生産を積極的に提案する。微粉砕加工することで、訴求する成分の体内吸収効率の向上が期待でき、利用効率にこだわった製剤設計が可能になるほか、製剤の小型化にも貢献するという。また、粒子が細かくなり、かつ粒の大きさが揃うため、食感や質感の改善にも役立つ。

 同社は微粉砕加工した原料の溶解性などについても検証。レスベラトロール原料を用いた溶解速度試験では、微粉砕加工原料は未処理原料に比べて初期溶解速度が高く、全体の溶解量も増加した。また、クルクミン原料を用いて水への分散性を調べたところ、微粉砕加工原料は分散後24時間静置した後でも未粉砕原料より沈降しにくく、長く分散状態を保つことが確認された。

 このほか、同社は撹拌など物理的操作なしで乳化させる自己乳化技術を、香粧品用途で使用するバスオイルカプセルで確立しており、この技術を健康食品に応用し、体内吸収効率を向上させる技術として、微粉砕化とともに提案していく。

 さらに同社は、手軽にスムージー感覚の飲料が作れる「顆粒スムージー」の受託にも力を入れる。スムージーは凍らせた野菜や果物をミキサーで砕いて作る飲料で、ダイエットや美容を目的に、健康志向が高い女性を中心に近年人気が高まっている。

 同社は、水や牛乳と混ぜることで手軽にスムージー感覚の飲料が作れる顆粒製品を提案。一包(約10㌘)中に訴求成分を40~60%程度配合することが可能であるほか、1杯分をアルミ三方包装に小分けすることで、衛生的で成分の安定性を保て、かつ携帯性にも優れる製品化が可能という。

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