3年後、数十億円規模へ ファンケルが予防医療事業(2014.10.23)

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 ㈱ファンケルヘルスサイエンス(横浜市中区)は21日、遺伝子検査を用いて生活習慣病のリスクを解析し専用サプリメントなどを提供する新たな予防医療事業を11月1日に立ち上げると発表した。昨年11月から独自素材PSGを用いたサプリメントをカウンセリング後に販売してきたが、年々増大する医療費問題を背景に、「病人をつくらない世界をつくるために、この予防医療を事業として本格化させる」(池森賢二㈱ファンケル代表取締役会長)とし、3年後を目途に数十億円の事業規模に育てる方針だ。

 新事業「グッドエイジングプログラム」は、生活習慣病などのリスクが増大する50歳以上の中高年を対象に、同社の通販ダイヤルや直営店舗などを窓口に遺伝子検査を実施、提携する医療法人財団の健康院クリニックがデータを解析し、栄養や運動など個別にアドバイスするとともに専用サプリメントを提案する。個別アドバイスには、提携医療機関の教育カリキュラムを修了し専門知識を習得した「健康カウンセラー」を配備する体制を整えた。

 健康院クリニックで遺伝子検査を担当する山﨑義光医師は、「生活習慣の乱れはメタボリックドミノを引き起こすことにもつながり、より早期に治療することが必要になります。そのためにも遺伝子検査で状態を把握することが肝要です」といい、予防医療の重要性を強調した。

 同事業の開始に合わせ、健康管理の必要性や予防医療の重要性を理解させるためのセミナーを、首都圏を皮切りに順次全国での実施も計画する。また、「一生涯の健康をサポートする」ことをイメージさせるテレビCMを11月から放映し、同社が取り組む予防医療事業を啓発する。

 同事業で提供するカウンセリング専用サプリメントは5種類。同社が長年研究し機能性を見出した発芽米抽出物PSG(アシル化ステロール配糖体画分)を配合したサプリメントをはじめ、落葉性の高木カラマツから抽出した還元型ケルセチン、オリーブ葉を配合した「還元型ケルセチン」、フェルラ酸やα‐GPC、イチョウ葉エキスを配合した「フェルラ酸」、α‐GPCを高配合しフェルラ酸を組合わせた「α‐GPコリン」、必須アミノ酸やロイシン、カルシウムなどを配合した「ロイシン」をラインナップした(各30日分、税込9180円~)。それぞれ、〝詰まり〟〝酸化や糖化〟〝冴え〟〝認知力〟〝ロコモ〟に働きかける商材で、今後順次商材を拡充させる。

【写真は、ファンケルの池森賢二会長(右)と、山崎義光医師】

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