発酵オタネニンジン成分の水溶性向上 長瀬産業(2014.10.23)
長瀬産業㈱(東京都中央区)は同社開発の発酵オタネニンジンの含有成分「M1」に対するγ‐シクロデキストリン(CD)の影響について、M1の水溶性と生物学的利用能の向上を確認した。
同社は発酵オタネニンジンにCDを加えた「発酵オタネニンジン‐CD」を開発し、M1の水溶性を確認するために発酵オタネニンジンとの比較試験を実施。発酵オタネニンジン‐CDとオタネニンジンを水に懸濁させ、水溶液中に含まれるM1量を測定した。
その結果、発酵オタネニンジン‐CDの水溶性が約36倍高まり、CDがM1の水溶性を高める効果が確認された。さらにM1にCDを加えた化合物を核磁気共鳴分光法で解析したところ、CDがM1を包接することが確認され、M1の水溶性を高めた要因であると推察された。
M1の生物学的利用能については「M1‐CD」をラットに経口投与して、血中に移行するM1量を経時的に測定。M1が短時間で高い血中濃度に達することが確認された。
発酵オタネニンジン‐CDをラットに経口投与した場合も、発酵オタネニンジンと比較してM1の生物学的利用能が高まった。