日本綜合医学会 「食が人を変える」テーマに大会(2014.11.6)
日本綜合医学会(渡邊昌会長)は10月26日、東京・代々木の山野美容専門学校でおよそ500名を集めて「69回東京大会」を開催した。
今年の大会テーマは「食が人を変える~健康長寿のカギ!10年後のあなたは大丈夫?~」。川越牧子氏の「もっとも望ましい食事~健康な心と身体のために~」をはじめとする5題の講演が行われた。
川越氏は、人が生きる地域の気候風土や歴史的背景、今日に至る環境の変化、人体の構造と機能など事実に基づき、どのような食事が最も健康的な身体を保てるかについて言及。穀物菜食の有意性を訴えた。
山崎万里氏は「西洋医学が東洋医学に追いつきつつある」として、沼田勇終身会長の生前の示唆をそのままテーマに採択し講演した。
生命観、人体観が問われている現在、「先人たちが良いと言っていた食べ物、食べ方、生活法に学ぶ」ことや「唾液や腸内細菌、大便を読んで生きる」ことを訴えた。
また、渡邊会長は食養の系譜を説きながら、共に故人で元会長の沼田勇、甲田光雄の食事療法に再評価を与えた。自身も興味を持ち、座禅断食をしたが、それを通しての評価で具体性を帯びた発表となった。
最近の腸内細菌と腸内環境に関する学問の進歩は、従来の体験的食事療法に科学的根拠を与えるものとの見方も明らかにした。
この他、「ガンを克服した区議~学校給食を考える~」(西村修氏)、「10歳若返る美意識と健康の秘訣~食と健康美の立場から考える~」(公文裕子氏)の講演も行われた。