“ゼンブリン” 開発元が機能の高さ強調(2014.11.20)
㈱公知貿易が今年4月に取り扱いを始めた抗ストレス素材「ゼンブリン」の開発元がこのほど来日し、これまでの臨床試験などで確認された機能性、安全性、作用メカニズムを説明した。食品の機能性表示制度に対応できる素材となる可能性もありそうだ。
開発したのは南アフリカのHG&Hファーマシューティカル。同国原産の「スケレティウム・トルツオーサム」という、現地では少なくとも1600年代後半から食されていた記録が残る植物の地上部を原材料にしている。
来日し、都内で記者向けに講演したのは、91年から薬効研究を始めるなどして開発に深く関わり、創業者の一人でもあるナイジェル・ゲーリック氏。ストレスや不安感を和らげたり、認知機能を高めたりする機能が、複数のプラセボ対象二重盲検試験で確認されて査読付き誌に論文掲載されていると説明。摂取量は、いずれの臨床試験でも1日当たり25㍉㌘だという。
発売開始は一昨年とまだまだ新規素材。最初の発売は米国。「30分で違いを感じられるユニークな植物エキス」などと体感性の高さと速さをアピールしながら米国販売代理店のPLトーマス社が〝鳴り物入り〟的に市場提案を始めた。
米国では現在、配合サプリが月間7万本売れているらしい。これまでにネイチャーズ・サンシャイン・プロダクツ(NSP)などがサプリ、ドリンク、粉末飲料、チューインガムなどに配合して発売。NSPによる配合サプリ「Anxious Less」のラベル表示を見ると、「不安感を迅速に和らげるのを助ける」「気分を高める」「自信と安心感を促す」などとある。
スケレティウムの日本での食経験はないと見られる。ただ、ゲーリック氏はゼンブリンとしての安全性を強調。過剰投与試験などを行い、食品としての安全性を多角的に確かめ、米国でセルフGRASを取得、カナダでは機能表示が許可されており、発売後も、「依存性なども含めて副作用は一切報告されていない」と述べた。製造は、スペインの植物エキスメーカー大手GMP認定工場に委託している。
【写真は来日講演したナイジェル・ゲーリック氏】