NAG配合のお茶、来年1月上市へ カネイ一言製茶(2014.12.11)
慶応元年(1865年)創業のカネイ一言製茶㈱(静岡県島田市)は来年1月、N‐アセチルグルコサミン(NAG)を配合した新商品「お茶屋が作った味わいサプリ」(ティーバッグ3㌘×30個、希望小売価格4000円・税別)を発売する。静岡県産の茶を使用し、NAGはティーバッグ1個に500㍉㌘配合される。
同社が機能性素材を配合した商品を開発するのは初めて。今年7月、取引銀行の紹介で焼津水産化学工業にNAG配合を提案されたことが商品開発のきっかけとなった。カネイ一言製茶企画開発チームの岩瀬秀光氏は「当初NAGはお茶とかけ離れた印象を持ったが、舐めてみたらラムネのような味でお茶に合うと判断して、開発に入った」と経緯を述べる。
NAGを供給する焼津水産化学工業の又平芳春執行役員(農学博士)はNAGとお茶の親和性について「NAGとお茶に含まれるカテキンやアミノ酸との相乗効果に関する知見はないが、各素材の機能は妨げ合わない」と説明。機能性表示制度への対策については「変形性関節症改善と乾燥肌や肌荒れなど肌質改善に関する文献を収集している最中」という。
カネイ一言製茶の業績は東日本大震災以降のお茶離れの影響を受け、2011年3月期に11億8000万円だった年間売上高は14年3月期に9億円に低下した。この状況を受けて一言伊左夫社長は「新しい取り組みを始めよう」と考えて、NAG配合品の開発を判断した。
販売チャネルには全国のドラッグストア、東急ハンズやロフトなど雑貨系チェーン、通信販売事業者などを想定している。売上目標は1年目に1500万円(7500個)、3年後には1億円(5万個)を設定している。
【写真は、新商品「お茶屋が作った味わいサプリ」(写真左)と、一言伊左夫社長(写真右)】