成分の分析法確立求める 健康食品フォーラム(2014.12.11)
「第32回社福協健康食品フォーラム」(医療経済研究・社会保険福祉協会主催)が11月27日、都内で開催され、「食品の安全性確保と消費者教育」をテーマに4講演とパネルディスカッションが行われた。
登壇者は消費者庁の宗林さおり氏、東京都の中村重信氏、京都大学の中山健夫氏、弁護士の食品表示部会委員の石川直基氏の4氏。
講演後のパネルディスカッションでは、消費者庁が来春の制度創設を目指している食品の新たな機能性表示制度(機能性表示食品)が話題の中心になった。
宗林氏は新制度は、被害情報収集を含めた消費者相談窓口の設置や、エビデンス収集など、事業者に求めるものが多いと指摘。さらに、機能性成分の分析法の確立、それに基づく適切な含有量表示が必要だと語った。
中村氏は新制度スタート後のいわゆる健康食品の取扱いについて、「悩ましいのは機能性表示食品と同じ関与成分が含まれていたときに、何を指標にすればよいのかわからない」と語り、いわゆる健康食品の法令的な位置づけが曖昧になると懸念を伝えた。
石川氏は、新制度で導入される届出制について、届け出受理後に(違反が見つかっても)撤回させるのは難しいと語り、制度を法令で規定すべきとの持論を展開した。
【写真はパネルディスカッションの様子(11月27日、東京・千代田区)】