農水省が実施機関を公募 ミカンや鶏肉でSR実施(2014.12.11)
農林水産省は、来春創設の食品の新たな機能性表示制度(機能性表示食品〈仮称〉)で実現する、農林水産物の機能性表示に向けた知見収集に乗り出す。今年度の農林水産業・食品産業科学技術研究推進事業「緊急対応研究課題」を活用し、実現可能性が高いコメ(γ‐アミノ酪酸=GABA)、温州ミカン(βクリプトキサンチン)、緑茶(メチル化カテキン)、鶏肉(イミダゾールジペプチド)の4品目4成分について、機能性表示の必須要件であるシステマティックレビュー(SR)などを実施、農産物の機能性表示を早期に実現させる。
機能性表示制度は、事業者等が自己責任で科学的知見に基づき機能性を表示できる。最終製品による試験かSRによる評価が必要だが、SRは専門的な知識が必要で、生産者や生産団体で対応するのは困難とされる。
同省は、機能性表示の実施要望や実現可能性を踏まえて4品目を選定。SRの実施可否を検証の上、可能ならSRを実施するほか、成分のバラツキなどの知見収集、安全性の知見を集める。
実施機関は公募(10日で締切)で決める。採択は1機関。来年3月までの今年度内に成果を求める。