新表示制度、有効な機能を期待 和泉総理大臣補佐官 (2014.12.11)
和泉洋人・内閣総理大臣補佐官は2日、都内で開かれたカンファレンス「食品の機能性表示制度」(主催・日経ヘルス、後援協力・日本抗加齢協会)で「生活習慣病対策には食品と加工食品の適切な普及が求められる」と訴えた。
厚生労働省の調査によると2013年度の国民医療費は39兆円を突破し、高齢化社会のピークとなる25年度には約60兆円に達する勢いだ。疾患別では悪性新生物や高血圧性疾患、脳血管疾患など生活習慣病関連が増え続け、医療費全体に占める割合は10年度に約3割を占めた。
この状況を踏まえて経済産業省が創設した次世代ヘルスケア産業協議会は、食事指導や運動指導など公的保険外の次世代ヘルスケアサービスを提言。和泉補佐官は「医療費削減による持続可能な財政構造を構築するには、公的保険外のサービス拡充が必要だが、それは日本経済のけん引役にもなる」と指摘した。
その一例として食品機能性表示制度にも言及した。「消費者の誤解を招かない表示制度が必要だ」と強調した上で「新制度を有効に機能させるには、事業者が自主的に科学的根拠を持った安全な商品の提供に取り組むことが大切。業界関係者には協力してほしい」と呼びかけた。