新制度に向け企業支援概要を明かす 日健栄協 (2014.12.11)
日本健康・栄養食品協会は、消費者庁が来春の制度創設を目指す、食品の新たな機能性表示度に向けた事業者支援事業の概要を明らかにした。
11月25日に都内で開催した「食品の新たな機能性表示制度に向けて」と題するセミナーで明らかにしたもので、事業者が行うシステマティックレビュー(SR)の実施や安全性の評価、容器包装表示要件適合や機能性表示の妥当性などの確認が事業の柱。新制度では消費者庁への販売前届出制度が導入される予定であり、手続きが不慣れな事業者に対し、日健栄協がコンサルティングするかたちで、これまでの事業ノウハウや組織を活用してサポートする。
同支援事業は健康食品産業協議会(関口洋一会長)の要請もあって開始するもので、10月30日には同協議会と日健栄協が共同会見を開いて事業開始を発表していた。
事業者支援事業で最も重要となりそうなSRは、1成分1機能単位で行い、事業者と日健栄協が共同で実施する。さらに文献が2報以上ある場合は学識経験者などで構成する同協会の機能性評価委員会で総合評価し事業者に報告する。事業者が持ち込むレビューの評価のみを評価委員会で受けることはしない。また、SRについては一定期間フォローアップを行い、新知見による評価の変更がないかなどをチェックする。
一方、安全性についてはGMP(適正製造規範)による品質管理や、同協会事業の安全性自主点検事業などを活用する。容器・包装の表示については、機能性と安全性の評価を前提に、表示の妥当性を確認する。
また、セミナーでは日健栄協の青山充事務局長がこれらの評価に必要な期間について見通しを語り、SRには3カ月、安全性については、製品の場合、GMP認定工場で製造されたものは1カ月、それ以外は最高5カ月、容器・包装の表示については約1カ月ほど要すると説明した。ただ、これらは同時並行的に行える可能性があるとも説明した。
必要な料金については、SR単体で200万円程度、全てを行った場合でも500万円を超えないとの見通しを伝えた。