三生医薬、新制度の支援体制構築へ 調査サポートも(2014.12.25)
健康食品受託の三生医薬㈱(静岡県富士市)は、来春にも制度が創設される機能性表示制度に向けた顧客サポート体制を構築する。新制度で求められる安全性・有効性調査をはじめとする消費者庁への届出サポートなどを行う考えで、定評がある高い製剤化技術やGMP(適正製造規範)に基づく製造・品質管理体制とともに、顧客に貢献できる体制をさらに強化していく。
同社はソフトカプセルやシームレスカプセルといった製剤化技術に定評がある。最近では水や牛乳に混ぜるだけで、人気のスムージータイプのドリンクが手軽に作れる「顆粒スムージー」も好評で、展示会などを通じたPRも手伝い商談は多いという。サプリメント形状とは違い一般食品に近い粉末飲料だが、1包(約10㌘)あたりに機能性成分を60%程度まで配合できる。風味や食感などの調整も可能だ。
さらに、体内吸収性の向上が期待できる「自己乳化処方」や「超微粉砕」技術も提案する。自己乳化処方は化粧品のバスオイルカプセルの乳化技術を食品に応用したもので、機械的攪拌なしで短時間で水への分散を可能にした。
超微粉砕技術は、製剤の小型化、食感・質感の向上、分散性の向上などの利点もある。
機能性素材の開発・提案では、販売強化に努めている「クリルオイル」の受注が増加。ブルーベリー、プラセンタなど人気素材を中心に受注が増えているという。
同社は今夏、米投資会社カーライルグループの資本参加により、社内管理体制の強化も進めており、その一環で12月には医薬品・化粧品製造子会社のサンカプセルを併合。すべての受託窓口を三生医薬に集約した。来期はさらに、海外市場に向けた営業の更なる強化を図る考えだ。