DAG油評価「完結できず」 食安委が評価案(2014.12.25)


 食品安全委員会のワーキンググループは17日、高濃度にジアシルグリセロールを含む食品(DAG油=「エコナ油」)の安全性評価案をまとめた。DAG油は販売が中止されており、現状では国民が暴露する可能性はなく、さらなるデータ入手が難しいことなどから、DAG油について暴露評価を行うことができず、リスク評価を完結することはできなかったとした。

 ただ、DAGの知見を「参考1」にまとめ、マウスによる発ガンプロモーション作用は認められなかったことから、結果としてDAG油の発がんプロモーション作用は否定され、リスクは無視できるとの判断を紹介。

 一方、DAG油に不純物として含まれ、生体内で発ガン性物質のグリシドールに分解されると考えられるグリシドール脂肪酸エステルの知見も「参考2」にまとめた。これによると、我が国で現在流通している食用油に含まれるグリシドール脂肪酸エステル含量は低く、保守的に試算した値でも、暴露マージン(MOE)は1万をわずかに下回ることから、現在使用されている食用油は、一定の暴露マージンが確保されており、直接健康影響を示唆するものではないとした。

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