14年の10大項目に高齢者被害、食品安全など選ぶ(2014.12.25)
国民生活センターは「消費者問題に関する2014年の10大項目」を選定した。毎年、社会的に注目された消費者問題や、相談が多かったものの中から同センターが選定、公表しているもので、今年は相談や被害者数が増えている高齢者被害のほか、公的機関を名乗る詐欺的勧誘、食品の安全性に関する相談を挙げた。
高齢者被害の増加については、契約当事者65歳以上の相談が21万8010件と、全相談の3割近くを占め、依然多い状況にあるという。昨年急増した「健康食品の送りつけ商法」に関する相談数は激減したものの、これを除いても65歳以上の相談は微増しおり、中には認知症などの理由で判断能力が不十分な状態の高齢者被害も目立つという。
また、食の安全性では、年初にアクリフーズ群馬工場の農薬混入事件や、夏場にチキンナゲットを製造する中国工場の不衛生な実態が明るみになったこと、輸入ししゃもの汚物付着などが相次いだことで、これら食品の安全・衛星に関する相談数は前年比約1.8倍の9572件と、ここ5年で最多となった。
このほか、事業者からの個人情報大量流出、ネット関連トラブルの増加、遠隔操作によるプロバイダ変更勧誘トラブルの急増、乳幼児の誤飲事故や事故防止への取組み、消費税8%への上昇に伴う相談数増加などを選定した。