所得控除制度 創設目指す OTC薬協(2015.1.22)

04OTC薬協

 日本OTC医薬品協会は19日、新年記者会見を都内で行い、2015年度の活動計画を説明した。吉野俊昭会長(ロート製薬社長=写真左)は、とりわけ大きなテーマとして「OTC医薬品産業グランドデザインの実践」を挙げ、今年5月を目途に詳細を公表できる見通しだと話した。「(OTC産業界の)10年後のあるべき姿を内外に公表できるようにする」。

 吉野会長は「日本再興戦略をはじめとする政府方針や法律などの中でセルフメディケーション推進に関するものがいくつも盛り込まれ、セルフメディケーションは国策として取り上げられた」と昨年を振り返り、「今年はその追い風を受け、セルフメディケーション普及を一気に加速させる」と意気込んだ。

 また、15年度に重点的に取り組む協会活動として①一般薬等に関する所得控除制度の創設②スイッチOTCの促進③ビタミン含有保健剤の販売製造承認基準の見直し④薬育⑤日本の一般薬を海外の生活者にも利用してもらえるようにする取り組みの5つを挙げた。

 吉野会長は①について「グランドデザインの中の大きな柱の一つ」だと説明。一般薬の所得控除制度は、厚生労働省が15年度の税制改正要望の重点項目として、セルフメディケーション推進のため一般薬を年間2万5000円以上購入した世帯に対し最大50万円までを所得控除対象とする制度の創設を求めたもので、現在、税制調査会が審議を進めている。

 吉野会長と並び会見した上原明副会長(大正製薬ホールディングス社長=写真右)は、同制度について、「実施するには更なる詰めが必要だ。例えばレシートの発行の仕方、生活者はどのように申告すべきか」など検討すべき課題が多くあると説明した。

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