機能性表示で手順書策定へ 分析法など検討 農水省(2015.1.22)
農林水産物の機能性表示制度活用に向け、データ収集の技術的問題について検討する、農林水産省の「データ収集技術等小委員会」(岩元睦夫座長・日本フードスペシャリスト協会会長)が19日に開催された。同一品種でも栽培法などによって機能性関与成分がばらつくのをどう規格化し保証するかが最大のテーマ。小委では、規格化に必要な分析法やサンプリング方法の考え方、成分量の変動範囲の設定方法などを検討し、来月中旬に開催する次回会合で参考手順書(総論)をとりまとめる予定。総論とりまとめ後、同省は品目別の手順書を随時作成、公表していく方針。
この日の会合では、ウンシュウミカンのβクリプトキサンチン含有量保証について、農研機構の担当者から説明があり、品種間でβクリプトキサンチンの含量が違うこと、ウンシュウミカンについては糖度とβクリプトキサンチンの含有量に相関があり、既存の選果場での光センサによる選果で成分保証できない果実を排除することが可能との方策が示された。
ウンシュウミカンのβクリプトキサンチンは緑茶のメチル化カテキンなどとともに機能性表示の実現可能性が高い成分として期待されている。