やずや 市場調査機関を発足 シニア層のニーズ探る(2015.3.12)
50~60代を対象にしたマーケティング調査機関を新たに立ち上げると健康食品通信販売の㈱やずや(福岡県福岡市)が4日、発表した。1業種1社に限定で30社程度と連携し、シニア層をターゲットにした商品やサービスの共同開発を目指す。同社が抱える50代以上を中心にした700万人の顧客リストも活用する。
健康食品の通販事業で培ったノウハウなどを活用し、新市場を創造するのが目的。このほど立ち上げた「コトレシピ総研」というマーケティング調査機関を核とする「総研事業」と、2013年に参入していた「出版事業」の二つを軸に、シニア層をターゲットにした新市場の確立を目指す。
4日に会見した同社の矢頭徹社長は総研事業の狙いについて、従来のシニア向け商品はシニアではない若者がシニアを想像して開発したものに過ぎないとした上で、「50代、60代が本当は何を求めているのか、どのように引き金を引くと動いていくのか」を探るためだと語った。
コトレシピ総研では、50代以上のマーケターが中心となり、シニア層の消費者動向調査などを行いながら、提携企業と共同で商品・サービスの開発、販売、販促活動を行う。一方、出版事業では、グループ会社を通じて13年10月に創刊した50代以上女性向け雑誌「コトレシピ」を5日に新創刊。隔月刊で全国の主要書店でも販売していくという。
機能性表示大いに期待
やずやの矢頭徹社長は4日の会見および会見後の取材の中で、機能性表示食品制度について次のように述べた。
「大いに期待している。(やずやが販売している健康食品の中でも機能性表示食品として)出せる商品はある。ただ、当社は(一般加工)食品寄りの商品が多い。日本の健康食品は、機能性だけで表記できない良さがある。全てでエビデンスを拡張できるわけでもなく、様子を見ながら(対応していこう)と思う」
【写真は、会見した矢頭徹社長】