2成分の届出様式を公開 農水省(2015.4.2)


 農林水産省が昨年度実施した「農産物の有する機能性やその関与成分に関する知見の収集・評価」の研究結果がこのほど公開された。実施機関は日本健康・栄養食品協会。機能性表示食品制度で利用が期待される農産物4品目(4成分)を調査、このうちウンシュウミカン(β‐クリプトキサンチン)、緑茶(メチル化カテキン)の2品目は研究レビューを行った。

 ウンシュウミカンは「骨代謝マーカーを指標とする骨の維持」を対象に文献検索し、最終的に「効果あり」とした論文3報で評価した。緑茶は「アレルギー体質による目・鼻の不快感の軽減」で「効果あり」だった4報で評価した。検索データベースはPubMed、JDreamⅢ、医中誌を用いた。

 一方、コメ(γ‐アミノ酪酸)は「血圧の上昇抑制」で「効果あり」が1報あったが、公表準備段階であったため評価しなかった。鶏肉(イミダゾールジペプチド)は「運動による疲労の改善(身体的パフォーマンス・疲労感)」で検索したが、いずれも鶏肉を摂取した試験ではなかったため評価しなかった。

 報告書では農産物で問題となる産地や季節による成分のバラツキなども調査している。さらに、同省はこの結果を基に、誰でも利用できる届出様式の作成例を公開した。


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