コラーゲン12年度販売量 2%減に止まる(2013.5.23)


 日本ゼラチン・コラーゲンペプチド工業組合(GMJ)加盟6社の2012年度(12年4月~13年3月)コラーゲンペプチド販売量は合計5159㌧、うち食用は4826㌧となり、前年度比では2%減少した。2年連続のマイナスとなったものの、事前の予測に反し、微減といえる範囲にとどまった。減少要因についてGMJ内では、日本で最終製品化した商品の中国向け販売が不振だったとの見方が強い。

 GMJが20日までにまとめ、発表した。集計対象企業はニッピ、新田ゼラチン、ゼライス、旭陽化学工業、宏榮化成、野洲化学工業のGMJ加盟ゼラチン・コラーゲンペプチド事業者6社。

 GMJ加盟企業のコラーゲンペプチド販売量は、10年度の5065㌧(食用のみ)をピークに減少傾向を示している。

 「中国国内での日本製品不買運動で購入が控えられた」。GMJでは12年度コラーゲンペプチド販売量が減少した背景には「尖閣問題」があったと見る。11年度の減少要因についても、原発事故の影響で中国などが日本からの食品輸入を止めたことがあったと見ている。つまり日本国内での需要が減少したわけではないとの見立てだ。

 一方、「コラーゲンを販売している国内メーカーが他の健食素材に注力したりした影響も大きい。消費低迷の要因もある」ともGMJでは見る。実際、明治「アミノコラーゲン」は「市場低迷や競争激化の影響を受け、大幅に前期を下回った」(2013年3月期決算短信)という。

 ただ、「海外はこれから。特に北米ではかなりの勢いで認知度が高まっている」とGMJ関係企業では話す。また、「美肌は踊り場なのかも知れない。しかし、他のフィールドからも良いものが出てきている」とし、国内でもまだ伸びる余地があると見ている。

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