腸内環境の関連など説く 自然免疫制御技術研究組合(2015.4.9)
自然免疫制御技術研究組合(杣源一郎代表理事)主催の第4回シンポジウム「健康と自然免疫」が経済産業省、独立行政法人科学技術振興機構や香川大学などの後援で、都内・笹川記念館で開催され、150名が参加した。
「アレルギー病はなぜ増えたか~きれい好きの功罪検証」と題し講演したのは、東京医科歯科大学名誉教授・藤田紘一郎氏。自然治癒力は腸内細菌と密に関係するとし、病原体排除、食物消化、ビタミン合成、セロトニンの前駆物質を脳に送る、そして免疫力をつけるなど機序を紹介。
「北海道における食品臨床試験の事例紹介と将来展望」では北海道情報大学教授・西平順氏が地域密着型の食品臨床システム、機能性食品開発の現状と事例や「ヘルシーDo」などの制度運営について詳細に報告した。
丹羽クリニック院長・丹羽正幸氏は「融合医療と自然治癒力」で登壇。高齢化を背景に増加の一途をたどる医療費問題に触れつつ、如何に自然治癒能を引き出し、薬剤に頼らない治療に向けたパラダイムシフトが求められると強調。LPS(リポ多糖)やビタミンなどを使用した例で良い結果がでているとした。
パネルディスカッションでは、自然治癒力と食品、サプリがとても重要。その意味でも臨床試験は環境など細心の注意を図る必要性があり、「例えば人は冬に脂肪を蓄積させるが、この時期にダイエットサプリの試験を行っても正確なデータが出ない」との発言もあった。