食の機能性など参入促す 食料・農業・農村基本計画(2015.4.9)
政府は3月31日、新たな「食料・農業・農村基本計画」を閣議決定した。2025年(平成37年)度の食料自給率(供給熱量ベース、2013年度現在は39%)の目標を45%とし、これまでの50%から下げたほか、食料の潜在生産能力を示す「食料自給力」を初めて公表した。
講ずべき施策のうち、食料の安定供給の確保では、事業者によるGMP(適正製造規範)、HACCPなどの導入を推進するほか、食育の推進と国産農産物の消費拡大を進める。さらに、新たな価値創出による需要の開拓では、6次産業化などの取組み推進のほか、食品産業の競争力強化などに取組む。
このうち、食品産業の競争力強化では、今後市場の拡大が期待されている介護食品や、食を通じて健康管理を支援するサービスの分野について、医福食農連携による食品産業事業者等の参入を促す。このための措置として、同省が推進している新しい介護食品(スマイルケア食)の認知度向上や、地域農産物を活用しつつ、郷土料理も取り込んだ介護食品の開発等を推進するという。
さらに、地域の農産物を活用した健康レシピメニュー、機能性食品等の開発及び普及とともに、食と健康に関わる様々なデータの収集、分析、活用等を推進するとしている。