ツバメの巣エキス上市 オリザ油化(2013.5.9)
高機能化粧品成分として知られるEGF(エピダーマル・グロース・ファクター)を含有する「ツバメの巣エキス」をオリザ油化㈱(愛知県一宮市)が開発し、15日から都内で開催される展示会で発表、上市する。タイ産の燕の巣を超高圧酵素処理によりエキス化したもので、食用および化粧品用の両用途に応用できる製品を開発した。
遺伝子組み換えEGFを医薬リストに新規収載する食薬区分改正案が昨年9月に示された。正式通知は未だに出ていないが、特に、化粧品市場に影響を与える可能性が高いことから行方が注目されている。同社では新製品について、その代替としてのニーズに応える素材として普及、販売を進めたい構え。
新製品で規格した機能性成分はシアル酸。同成分は免疫力向上、抗ウイルス、脳機能改善などの機能性が報告されている。EGF含量の規格化については「現在、計画中」だとしている。
EGFは、細胞の成長と増殖作用があるとされる成長因子の一種で、天然物ではツバメの巣などに微量含まれることが知られる。この成分が、ツバメの巣由来の新製品にも含まれることを同社では確認。また、ロット毎にバラツキの可能性もあるものの、「競合品に比べて約5倍近く含量が高い」ことも確認したとしている。
一方、新製品の機能性については同社では、皮膚細胞のケラチノサイトおよび線維芽細胞の増殖作用をin vitro試験で確認した。特に、ケラチノサイトに対しては低濃度でも高い効果を示したという。そのほか、傷修復に対する有効性も示唆されたとしている。細胞増殖作用のほか、創傷治癒効果はEGFの機能としても知られる。