年内に数品目を届出 ファンケルが新経営計画(2015.5.11)
㈱ファンケルは11日、4月に届出が受理された機能性表示食品「えんきん」「健脂サポート」に続く商材数品目を年内にも届出ることを明らかにした。「えんきん」についても広告宣伝費として今期12億円を投じ売上高を70%伸張させる方針で、新制度に対応した商品を拡充させる。2015年度を初年度とする新中期経営計画策定の発表会で説明した。
2年前に打ち出した3カ年の中期経営計画を前倒しする形で新たな3カ年戦略を策定したことについて同社池森賢二会長は、流通分野への積極的な進出、店舗の改革、赤字部門の解消などを実行した結果、懸念事項は払拭されたものの「回復のスピードが遅い」ことを指摘。さらなる成長拡大には、兆しが見えるこの段階での新戦略打ち出しが必要と判断し、積極的な広告投資やそれに関わる流通・店舗チャネルの拡大などを実行することで、17年売上高を1250億円に引き上げる。
ヘルスサイエイス分野での新たな施策では、既存品の「ウコン革命」や発芽米、青汁など5製品を重点強化製品と位置付け、3カ年で約150億円を広告投資し、主力製品カロリミットに続くスター製品に育て上げる。またこれまで同社の知名度が低かった地方において、その地域に合わせた広告媒体に出稿し、近隣の直営店舗及びドラッグストアやコンビニなどの流通にクロスセルさせることでスター製品の育成に役立てる。
なお同社の15年3月期決算を同日に発表。化粧品事業が前期比0.1%減、栄養補助食品事業が同8.3%減、その他事業が同16.2%減で、全体売上は同4.3%減の776億3200万円。