受理遅れは記載ミスが原因 機能性表示食品で板東・消費者庁長官(2015.5.21)
消費者庁の板東久美子長官は21日の定例会見で、機能性表示食品の届出情報が今月8日の更新で止まっていることについて、届出件数は多いが書類の記載漏れや単純なミスが多く、受理に至っていないことを明らかにした。ただ、今週中に更新されるとも語り、22日にも新規の届出商品情報が公開される見通しとなった。
届け出書類の記載漏れやミスは、制度が始まった4月の会見でも同様の発言を行っている。板東長官は、「新たな食品表示基準に則っていない」など記載ミスの事例を挙げたうえで、こうしたミスが多い部分を整理し、説明会などの機会を含めて事業者に示し、手続きのスピードアップを図っていく考えを改めて表明した。
一方、12日の食品安全委員会で安全性評価ができなかった旨の評価書がまとまった特定保健用食品(トクホ)申請品の「蹴脂茶」と、同じ事業者が同様の成分で機能性表示食品として届出た「蹴脂粒」については、前週13日の会見と同様、評価書の内容を精査中であること、「蹴脂茶」の審査が継続中であることを理由に引き続き明確な判断は示さなかった。
このほか、食品表示法の申出制度の対象に販売前の機能性表示食品が対象になるのかという質問には、「厳密には、現に一般消費者の利益が害されている場合という(申出)要件からは外れるが、疑義情報として提供していただくことは可能であり、その内容に即して必要な調査を行うので、実質上は同じ」との見解を示した。