アサヒグループ 飲料・食品事業を再編(2015.6.11)
アサヒグループホールディングス㈱(東京都墨田区)は、来年1月1日付で国内の飲料事業と食品事業の再編を行うことを決定、3日発表した。この再編は国内事業強化の一環で、担当事業領域を明確にすることで意思決定スピードを向上させ、市場の変化により迅速に対応するとともに、事業内のシナジー効果も発揮できるものになるという。
飲料事業では、①カルピス㈱の100%子会社で乳製品の販売を手掛けるカルピスフードサービス㈱が、新たに「カルピス㈱」の商号となり、現カルピスの国内飲料製造事業(希釈用飲料、ギフト製品、ストレート飲料、外食チャネル向け飲料)および、乳購買を含む乳製品事業を承継②アサヒグループホールディングスの100%子会社として「アサヒカルピスウェルネス㈱」を設立し、現カルピスの機能性食品の通信販売事業や飼料事業などを移管③現カルピスの海外飲料事業と発酵応用研究に関する組織、間接機能の一部をアサヒグループホールディングスに移す④現カルピスはアサヒ飲料㈱を存続会社として合併⑤グループ会社のペットボトルや缶などの飲料販売事業は、全てアサヒ飲料に集約する。
食品事業では、①アサヒフードアンドヘルスケア㈱(AFH)、和光堂㈱、天野実業㈱の食品事業3社の営業部門、マーケティング部門、研究開発部門、SCM部門、管理部門などの機能を集約した親会社「アサヒグループ食品㈱」(アサヒグループホールディングスの100%子会社)を設立②同3社はこれまでの販売製品の製造事業を継続する。
これにより来年以降、機能性表示食品として届出受理されたカルピスの「『アミール』WATER」などはアサヒ飲料、AFHの「ディアナチュラゴールド ヒアルロン酸」などはアサヒグループ食品が取扱う見通し。
なお、アサヒグループ食品は今年7月に資本金50億円で設立される予定。売上はAFHの595億円(昨年度)を含む1000億円超になるという。代表取締役社長には現アサヒフードアンドヘルスケア社長の唐澤範行氏が就任予定。アサヒカルピスウェルネスも同月設立の計画だが資本金は未定。