機能性表示の改善求める ACCJなど医療政策提言(2015.6.11)

会見したACCJとEBCの役員(5月29日、東京・港区)

 ACCJ(在日米国商工会議所)とEBC(欧州ビジネス協会)は5月29日、41の医療関係分野で198項目に及ぶ政府への政策提言を盛り込んだ「医療政策白書2015年版」をまとめた。疾患予防や感染症対策、乳がん検診など女性の健康分野、医療ITの活用などに焦点を当てた。

 食品の機能性と表示では、4月に施行された食品表示法で食品の機能性表示が可能になったことを「大変喜ばしく思う」と歓迎。一方、制度から外されているビタミンやミネラルについては栄養素としての作用だけではなく、複数の機能性表示も認められるべきとして、速やかに有識者による検討会を立ち上げ議論するよう要望した。また、サプリメントの品質管理を国際的に標準化されたcGMP基準を確立して義務化するよう求めた。

 このほか、科学的根拠に患者データの使用を禁じているのは、多くの証拠を使えなくしており、結局、消費者に不利益を与えることになると懸念。さらに、未成年や妊産婦、妊娠予定の女性への利用を禁止していることに対しては、こうした対象者に安全で効果があるのであれば使用を許されるべきとした。

 白書ではこれらにより、医療費削減のほか、国民の健康および日本の経済成長に資するとしている。
【写真=会見したACCJとEBCの役員(5月29日、東京・港区)】

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