課題解決へ専門部会 健康食品産業協議会(2015.6.11)
健康食品業界8団体で組織する健康食品産業協議会(関口洋一会長・日本水産取締役)が、機能性表示食品制度で積み残されている課題の解決を目指し、4つの分科会で構成する専門部会を立ち上げ、事業者間で協議を始める。2年後を目途に予定されている制度見直しに臨みたい考えだ。また7月から専任の事務局長を初めて置き、新制度の運用状況の整理や広報活動に取り組む。
分科会は課題別に「安全性・GMP」「機能性成分規定」「機能性評価」「表示・広告」の4つを設置。参加者を12日まで募集する。
表示・広告分科会では機能性表示食品の広告について自主指針を検討するほか、新制度ガイドラインでは明確性に欠く科学的根拠に基づく適切な表現のあり方などを協議。この表示・広告の課題に関しては日本通信販売協会とも連携して取り組みたい意向を協議会幹部は示している。
機能性成分規定分科会では、現状では新制度の対象外とされている機能性関与成分が明確ではない素材や、食事摂取基準が設定されているビタミン・ミネラル類の対象化実現可能性を検討。機能性関与成分の規格集の取りまとめも検討する。機能性評価分科会では、検討会や規制改革会議でも議論になった、研究レビューや最終製品の臨床試験の被験者における病者の取り扱い方などを検討していく。
関口会長は5月29日、第15回日本抗加齢医学会総会シンポジウムの中で、「新制度が消費者に認知されるには、産業界がきっちり運用していくことがなにより大事だと消費者庁に指摘されている。制度をしっかり運用し、様々な勉強もしながら、2年後に臨んでいきたい」と述べた。