食安委、健食安全性でWG リスク情報発信向け初会合(2015.6.25)


 食品安全委員会は22日、「いわゆる『健康食品』に関する検討ワーキンググループ」の初会合を開き、健康食品の安全性に関して食安委としての見解を取りまとめ、消費者に情報発信するための議論に入った。年内を目標に報告書の形で見解をまとめたい考え。「具体的に分かりやすく、安全性に関するポイントを伝えていきたい」(座長)という。

 WGは専門委員8名のほか複数の専門参考人で構成。座長を脇昌子・京都大学医学部臨床教授(静岡市立静岡病院副院長)、座長代理を国立栄研の梅垣敬三氏がそれぞれ務める。専門委員には国立医薬食品衛生研究所の合田幸広氏も名を連ねているが、この日は欠席。

 初会合の議論では、WGが今後まとめる見解について食安委事務局が「食品安全リスク管理機関の『行動指針』のようなものになれば」と抱負を語った。座長は「個々の事例などを挙げながら、(安全性に関する)考え方の基本を示すものをつくりあげられれば」などと述べた。

 一方、「健康食品とは何を指しているのか分からない。野菜も含まれるのか」と健康食品の定義を巡る〝そもそも論〟も展開。これに対し、「いわゆる健康食品であれトクホであれ、『リスクフリー』ではないことを理解してもらうことが重要。定義の問題はきりがない」などという意見も上がった。議論対象は「健康食品全般」という広い範囲に設定されることになりそうだ。


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