リスク情報発信向け初会合 食安委の健康食品WG (2015.6.25)
食品安全委員会は22日、「いわゆる『健康食品』に関する検討ワーキンググループ」の初会合を開き、健康食品の安全性に関して食安委としての見解を取りまとめ、消費者に情報発信するための議論に入った。年内を目標に報告書の形で見解をまとめたい考え。「具体的に分かりやすく、安全性に関するポイントを伝えていきたい」(脇昌子座長)という。
健康食品の安全性については昨年度、同委自らが行う食品健康影響評価の案件候補に上がり、今年2月、「健康食品全般についてのリスクや懸念される事項、留意すべき点等について、食安委としての見解を取りまとめるべき」との審議結果が同委企画等専門調査会で取りまとめられていた。
初会合の議論では「健康食品とは何を指しているのか分からない。野菜も含まれるのか」などと健康食品の定義を巡る〝そもそも論〟も展開。これに対し、「いわゆる健康食品であれトクホであれ、『リスクフリー』ではないことを理解してもらうことが重要。定義の問題はきりがない」という意見も上がった。議論対象は「健康食品全般」という広い範囲に設定されることになりそうだ。
食安委事務局は議論の中で、WGが今後まとめる見解について「食品安全リスク管理機関の『行動指針』のようなものになれば」と話した。座長は、「個々の事例などを挙げながら、(安全性に関する)考え方の基本を示すものをつくりあげられれば」と述べた。