HACCP導入の理解求める 厚労省・三宅食品安全部長(2015.8.3)

三宅食品安全部長

 厚生労働省の三宅智食品安全部長は3日、日本食品衛生協会主催の「第40回食品衛生懇話会」で挨拶し、食品製造の工程管理法として世界標準化しているHACCPの普及について「我が国でも食品衛生の一層の底上げのため、その普及を進めていくことが求められている」と語り、HACCPの推進に一層の理解と協力を求めた。同省はTPPや政府の食品輸出促進方針などを受け、これまで大企業のみだったHACCPを中小企業でも導入しやすくする環境整備を進めている。昨年には施行規則などの改正も行い、これを受けて「各自治体ではHACCPによる衛生管理の条例化が進み、5月30日現在、既に4分の3の自治体で条例改正を行っている」と、自治体の動きにも手応えがあることを伝えた。

 滝本浩司監視安全課長も講演で、食品輸出にはHACCPに基づく工程管理が必須であると説いたほか、今後の義務化の可能性にも触れて導入を強く促した。また、1月にHACCP企画推進室を設置したことや、先月、HACCP普及推進連絡協議会の中央会議を開催し、「中央の動きを地方に伝え、それをまた中央に伝える」と語り、国内全体で導入を進めていくと伝えた。
【写真=厚生労働省の三宅智食品安全部長(3日、東京・渋谷区)】

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