検討の論点などを整理 次回から議論 食安委のWG(2015.8.6)
健康食品の安全な利用方法や留意事項を取りまとめ、消費者向けに情報発信することを目的とする食品安全委員会の「いわゆる『健康食品』に関する検討ワーキンググループ」(脇昌子座長・静岡市立静岡病院副院長)が7月27日に開催され、同WGで検討する範囲や論点を整理した。今後、委員や参考人である専門家を中心に、これら論点ごとに具体的な事例などを提示し、次回会合から本格的に議論する。
検討の範囲や論点は、6月22日に開催した初会合での議論を踏まえ事務局で作成した。論点は①摂取量・摂取頻度・摂取期間②食品形態③成分④利用対象者・利用目的⑤品質―の5点に整理。今後、委員や参考人がこれらの論点に関する具体的な事例などを提示し、それをたたき台に議論を深めていく。なお、今後の議論によっては論点を増やしたり変更する可能性もある。具体的な事例は、過去の調査や文献などから健康被害情報を収集したり、天然物に含まれるアレルギーなどについて取り上げる見通し。
一方、検討範囲は健康食品全般とし、同WGの名称にもなっている「いわゆる健康食品」のみならず、特定保健用食品(トクホ)や栄養機能食品、4月に発足した機能性表示食品も対象に含めることにした。特に安全性の観点から過剰摂取になりやすい錠剤・カプセルを中心に検討する。ただ、医薬品成分を含み、医薬品医療機器法(旧薬事法)の対象になる無承認無許可医薬品は対象外にするよう求める意見があった。
また、今後、本格的に議論するにあたり、その前提になる考え方も整理した。考え方は食品にゼロリスクはないこと、安全性の基本は量であり、多量に食べれば悪影響が出る可能性があることの2点を踏まえることが確認された。