サルコペニアや運動への効果発表 アスタキサンチン研(2013.9.26)
アスタキサンチンの最新の研究結果を発表する「第9回アスタキサンチン研究会」が20日、東京都千代田区のアルカディア市ヶ谷で開催された。
杉浦崇夫氏(山口大学教育学部スポーツ健康科学教授)は、ギプス固定による筋萎縮やサルコペニアに対するアスタキサンチンの研究結果を披露。足をギプスで固定した動物試験では、アスタキサンチンは筋不活動による筋萎縮を抑制し、その作用機序は筋不活動により発生する酸化ストレスや筋タンパク分解酵素を軽減することと示した。また、45週齢のラットにアスタキサンチンを1年間摂取させた試験では、長期摂取させることで遅筋であるヒラメ筋の加齢性筋萎縮の軽減を認め、サルコペニアの予防に可能性があるとした。
国内トップレベルの女子短距離競技者をコーチする川本和久氏(福島大学人文社会学群教授)は、日常的にアスタキサンチンを摂取しているトップアスリートは、摂取していない学生競技者に比べてトレーニング合宿後の酸化ストレスが低いことを認め、アスタキサンチンが疲労軽減などでコンディション維持に有用と説明した。
このほか、富士フイルム㈱はアスタキサンチンと亜鉛の併用による睡眠改善作用、北海道医療大学らはアスタキサンチンを点眼することで、紫外線急性角膜炎が軽症化した研究結果を報告した。
【写真は挨拶する当番会長の澤木啓祐氏】